人吉球磨郷土かるた紹介シリーズ⑧ 肥薩線
肥薩線は熊本県八代市の八代駅から鹿児島県霧島市の隼人駅までを結ぶ、全長124.2キロメートルのローカル線です。
明治後半、日本が近代化へと突き進む時代に着工し、昭和初期には肥後(熊本)と薩摩(鹿児島)をつなぐ路線として「肥薩線」と呼ばれるようになりました。
沿線には、今なお100年前と変わらぬ趣の駅舎が点在し、車窓からは日本三急流のひとつ、球磨川に沿って美しい渓谷美が広がります。
特に人吉駅から吉松駅の間には、当時の最先端技術で建設された産業遺産──矢岳第一トンネル、ループ線、スイッチバック──など、鉄道遺産としても貴重な見どころが点在しています。
さらに、車窓から広がるのは日本三大車窓のひとつとされる絶景。えびの高原や霧島連山の壮大な風景が旅人を迎えてくれます。
しかし、令和2年7月の豪雨災害により、八代駅〜吉松駅間は現在も運休中。
完全な復旧は未定ですが、沿線の町々では再び列車が走る日を願い、復旧への想いがつながれています。
100年の歴史とロマンが詰まった肥薩線。
再び全線で列車が走り出すその日まで、私たちも見守っていきたいですね。
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