人吉球磨郷土かるた紹介シリーズ⑥ えびすさん











日本で信仰されている「七福神」のうち、唯一日本生まれの神様が“えびすさん”。

右手に釣り竿、左手に鯛を抱えた姿が印象的で、漁業の神様として知られていますが、実は商売繁盛の神様としても多くの人に親しまれています。


そんな“えびすさん”が、熊本県の多良木町ではあちこちで出迎えてくれるのをご存じでしょうか?

その数、なんと31体!







町の中心にある物産館は「えびす物産館」、地域の人が日常的に利用する温泉施設は「えびすの湯」、そして広場も「えびす広場」。

まさに“えびす”尽くしの町なんです。




毎年10月20日・21日には、町内の恵比寿神社で「ゑびす祭り」も開催され、多くの参拝客でにぎわいます。

神輿が町を練り歩き、にぎやかな屋台が並ぶ様子は、まるで“福”が町中に舞い降りてきたような雰囲気です。


では、なぜこんなにも多良木町でえびすさんが大切にされているのでしょうか?


実は明治から昭和にかけて、多良木町は人吉市に次ぐ商業の拠点として発展してきました。

国道219線沿いに商家や旅館、銀行が立ち並び、多くの人が行き交う活気ある町だったのです。



明治36年には、現在の場所に恵比須神社が建立され、地元の人々によって丁寧に守られてきました。

以来、商売繁盛や五穀豊穣の神として信仰され、町の経済とともに歩んできたのです。






平成に入ってからも、町の商工業のさらなる繁栄を願い、新たなえびす像の建立が続いていました。

よく見れば、それぞれのえびすさんは、表情やポーズ、色合いが微妙に違い、個性豊か。





町を歩きながら“えびすさん”巡りをするのも、楽しみ方の一つですね。




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